朝、起き上がるのがつらい…冬の腰痛が”ぎっくり”と違う理由
- 2026年11月8日
- 医療コラム
「朝、布団から起き上がるのに時間がかかる」「一日中、腰が重だるい」——寒くなるとこうした腰の不調を訴える方が増えます。急に激痛が走るぎっくり腰とは、性質の違う痛みです。
急性の痛みと、じわじわ続く痛みの違い
ぎっくり腰は、ある動作をきっかけに筋肉や筋膜が急に損傷することで起こります。痛んだ瞬間がはっきりしているのが特徴です。一方で冬に多い重だるい腰痛は、血流低下によって筋肉が常にこわばった状態が続くことで生じます。いつから痛いのかはっきりせず、「気づいたら毎朝つらい」という形で現れます。
なぜ朝が一番つらいのか
寝ている間は体温が下がり、同じ姿勢が長時間続きます。筋肉への血流が最も減るのが明け方から起床直後です。そこへ起き上がる動作が加わるため、一日のうちで朝が最もつらくなります。動き出して体が温まると楽になる——この経過も、血流が関係していることを示しています。
温めるべきか、冷やすべきか
判断の目安は「熱を持っているかどうか」です。ぎっくり腰の直後など、患部に熱感や腫れがある急性期は冷やします。一方、冬の重だるい腰痛のように熱感がなく、動かすと楽になるタイプは温めるのが有効です。迷ったときは「触って熱いかどうか」を基準にしてみてください。
今日からできる対策
① 布団の中でひと動作してから起きる 膝を抱える、横を向いてから起き上がる。腰だけで体を起こさないことが大切です。
② 入浴で一日一度しっかり温める シャワーだけでは腰の深い部分まで温まりません。
③ 日中も動く時間をつくる 寒いと動かなくなりがちですが、動かないことが血流低下をさらに招きます。
こんな場合は早めに相談を
温めても改善しない、脚にしびれが出ている、安静にしていても痛むという場合は、筋肉の問題だけではない可能性があります。当院ではリハビリスタッフが腰だけでなく股関節や背中の動きも含めて評価し、原因に合わせたアプローチをご提案しています。「毎年冬になると腰が重い」という方は、一度ご相談ください。