「正座できない、しゃがめない…それ、膝だけの問題じゃないかもしれません」
- 2026年5月24日
- 医療コラム
「正座しようとしたら膝が痛くて無理だった」「トイレでしゃがむのがつらい」「靴ひもを結ぶのが一苦労」
こういったお悩みを持つ方に「どこが痛いですか?」と聞くと、多くの方が「膝です」と答えます。でも実際に体を評価してみると、膝以外に本当の原因があるケースが少なくありません。
■ 正座・しゃがむ動作に必要なもの
正座やしゃがむ動作は、実は複数の関節が連動して初めてできる動きです。
- 膝関節:深く曲がること
- 股関節:前に折り畳めること
- 足首:十分に曲がること(背屈)
この3つのどれかが硬くなっていると、他の関節がカバーしようとして負担が増えます。膝が痛いのに、実は足首の硬さが原因だった…というケースは珍しくありません。
■ よくある「見落とされがちな原因」
足首の硬さ
足首が硬いと、しゃがんだときにかかとが浮いてしまい、バランスをとるために膝や腰に余計な力がかかります。
股関節の可動域制限
股関節が硬いと、正座のときに骨盤が後ろに傾きすぎてしまい、膝や腰に負担が集中します。
太ももの筋肉の柔軟性不足
太もも前面(大腿四頭筋)が硬いと、膝を曲げる角度に制限がかかります。
■ 「膝だけ診てもらっても改善しない」理由
体は全身がつながっています。膝だけを治療・訓練しても、原因が足首や股関節にあれば根本解決にはなりません。
「なぜ正座できないのか」を丁寧に評価することが、遠回りのようで一番の近道です。
■ 自宅でできる簡単チェック
壁から10cmほど離れて立ち、膝を壁につけようとしながらしゃがんでみてください。
- 膝が壁につく → 足首の柔軟性は比較的OK
- かかとが浮く、または膝が壁に届かない → 足首の硬さが影響している可能性あり
これはあくまで目安です。痛みがある場合は無理に行わず、専門家へご相談ください。
【うえの整形外科クリニック・リハビリテーション科より】 「膝が痛いから膝だけ」ではなく、体全体を見て原因を探るのが当院のリハビリのスタイルです。「なんで治らないんだろう」と感じている方、ぜひ一度ご相談ください。